ホームページ制作における属人性について

ホームページ制作の仕事をしていて思うことがある。

それは、最近のホームページ制作は二極化しているなということだ。
ひとつは、規格住宅のような既にある程度設計が決まっていて特異性が少ないタイプ
もうひとつは、完全オリジナルで高い創造性が必要とされるタイプだ。

前者はディレクターがきちんと管理し、一定のレベルのデザイナーとコーダーが揃えば納品可能だけど
後者の場合「属人性」が非常に高くなる。

今回はこの「属人性」について書いていきたいと思う。

 

昨今、web製作者に求められるスキルは多様化していて
コーダーならマルチデバイス対応、CMSの実装、SEOやSEMの知識、インタラクティブな実装
デザイナーならUI/UX、マルチデバイスを理解したデザイン
ディレクターも上記の分野に関する一定の知識に含めwebマーケティングやweb広告、アクセス解析や分析など多岐に渡る。

正直、分野ごとに高いレベルで習得しキープするのは超人技だと思う。
そして実際「超人」が存在していて、その人達への属人性は日々高まっていると感じる。

70点を取れる人は増えていても
100点、120点を取れる人は少ないし
70点を10の分野で取れる人も希少だ。

そして「完全オリジナルで高い創造性のサイト」を作る場合はこの超人のキャスティングが重要になる。

https://mont.jp/

モンブランが強い理由が、超人軍団がいることだ(キン肉マンか)
リリースされるサイトが毎回とんでもなくハイレベルで
普通のチームじゃとうてい到達できない山である。

つまり、非常に属人性の高い仕事だといえる。

では、超人を集めればオッケーかと言われればそうではない。

超人たちは常に需要で溢れている。
「一緒に仕事をしたい」と思ってもらえる必要がある。

そのために、必要なことは超人によって変わる。
報酬だったり、思想だったり、コミュニティの魅力だったり、クライアントだったり
複雑なコミュニケーションの積み重ねの先に強いチームが生まれる。

僕が今、モンブランとその周辺のコミュニティがとても好きで居心地がいい理由が
「敵をつくらない」「他者を攻撃をしない」「助け合う」という考え方が根付いているからだ。

通常であれば競合他社はいわば敵であり、潰しあい、奪い合いが起きることもある。
しかし、その真逆を突き進んでいる。

とても牧歌的な文化が醸成されている。

その結果、ノウハウを共有しワークシェアリングも活発で
困った時はお互いの強みで助け合う。

この文化は今の時代と親和性が高く、コミュニティの輪は年々広がっていってる。
今までは県内の輪だったのが九州、全国へと広がり
互いに成長し合う関係性が構築されていってるのを感じる。

この関係性もいわば属人性を高める要因のひとつとなる。

「またこのチームで働きたい」
「あの人のキャスティングなら間違いない」
と信頼関係が出来上がっていればキャスティングにおいて非常に強力な優位性となる。

ここを圧力や恐怖でコントロールする人もいるが、
それは最悪に近い悪手だ。

20年前なら成立していたかもしれないけど
今の時代、そういったやりかたはすぐに広まり拡散し共有される。
そして僕らの仕事にとって一番大事な「人」が離れていく。

それは属人性の高い仕事を行う仕事にとって致命的な欠陥だと僕は思う。

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