「〇〇さんから聞いたんですけど」
熊本で仕事をしていると、この一言から話が始まることは本当に多い。
発注の相談も、業者選びも、採用の問い合わせも、だいたいこの形です。
熊本では今も、人づてや紹介、評判が、仕事の入口になる場面が少なくありません。
この空気だけを見ると、「じゃあホームページって、そんなに重要じゃないんじゃないか」と思われるのも自然です。
実際、都市部のように、検索や広告がすべての起点になるわけではありません。
ただ、実際の意思決定の流れを少し丁寧に追ってみると、印象は変わってきます。
熊本では、ホームページは表に出る存在ではありません。
でも、かなり大事なところで、確実に見られています。
熊本の意思決定は、だいたい同じ流れをたどる
熊本でよくある流れは、こんな感じです。
まず、信頼している人から名前を聞く。
その場では決めない。
一度持ち帰る。
あとでGoogleやSNSで調べる。
ホームページを見る。
問題なさそうなら、連絡する。
ここで大事なのは、ホームページが「最初に知る場所」ではない、ということです。
すでに紹介というフィルターを一度通ったあとで、
最後に確認するための材料として見られています。
熊本のホームページは、興味を引くためのものというより、
「大丈夫そうかどうか」を確かめるためのものです。
熊本では「比べる」より「やめる」が先に起きる
都市部では、何社かを並べて比較して、条件や価格を見て決める、という動きが一般的です。
でも熊本では、そこまできっちり比較されることは、実はあまり多くありません。
それよりも先に見られているのは、
話が通じなさそうじゃないか
変な会社じゃないか
ちゃんと続いていそうか
といった、かなり感覚的なポイントです。
「ここに頼む理由」を探すというより、
「ここはやめておいたほうがいい理由がないか」を無意識に探している。
熊本の意思決定は、そういう側面が強い。
その意味で、ホームページは、
何かを強く押すための装置というより、
不安を増やさないための装置として使われています。
「ちゃんとしてそうか」は、ほんの数秒で決まる
紹介されて検索した人は、ホームページをじっくり読み込みません。
トップページを見て、少しスクロールして、雰囲気を感じ取る。
それだけ、ということも多い。
デザインが極端に古くないか。
情報が整理されているか。
更新されていなさそうな空気はないか。
文章が変に強すぎたり、逆に曖昧すぎたりしないか。
そういった要素を、ほんの数秒で見ています。
理屈というより、完全に感覚です。
熊本では、この感覚がそのまま行動に直結します。
少しでも違和感があれば、連絡しない。
よく分からなければ、やめておく。
理由は、本人の中でもはっきりしていません。
ただ、静かに候補から外れるだけです。
熊本のホームページに「盛り」はあまり向かない
この流れを理解していないと、よくある失敗があります。
実績を多めに盛ってしまう。
都市部っぽい言葉を使ってしまう。
実態よりも、少し大きく見せてしまう。
熊本では、こうした表現はプラスに働かないことが多い。
なぜかというと、そこには必ず「紹介してくれた人」の存在があるからです。
「〇〇さんが言ってた話と、ちょっと違うな」
この違和感は、ほんの一箇所でも生まれると、
最後の一歩を踏み出させない理由としては十分です。
熊本のホームページに必要なのは、
上手く見せることより、ズレないことです。
ホームページは「紹介の責任」を引き受けている
熊本の紹介文化を前提にすると、
ホームページの役割は、かなりはっきりしてきます。
それは、
紹介してくれた人の信用を、間接的に支えることです。
紹介する側は、自分の名前と信用を差し出して人をつないでいます。
その先にあるホームページが、
何をしているのか分かりにくい
情報が古いまま
雰囲気がちぐはぐ
こうした状態だと、紹介者の立場も微妙になります。
だから熊本のホームページは、
攻めなくていい。
でも、崩れていてはいけない。
この感覚が、とても大事です。
熊本では、ホームページが静かに営業している
熊本のビジネスでは、ホームページが前に出てくる場面は多くありません。
電話をかけて売り込むわけでもなく、広告のように目立つわけでもない。
それでも、
紹介されたあと
検索されたあと
連絡する直前
この、一番大事なところで、必ず見られています。
しかもそのとき、
ホームページは多くを語らなくても、
かなりのことを判断されています。
最後に必要なのは「説得」ではなく「納得」
熊本で機能しているホームページは、売り込みません。
大きな言葉を使わない。
必要以上に強調しない。
必要なことだけを、分かる形で置いておく。
その結果として、
「まぁ、ここなら大丈夫そうだな」
と思ってもらえれば、それで十分です。
これは説得ではありません。
納得です。
熊本では、この納得が行動につながります。
紹介文化が強い地域ほど、ホームページの出来が効いてくる
一見すると、
「紹介があるなら、ホームページはいらない」
ようにも見えます。
でも実際は逆です。
紹介文化が強い地域ほど、
紹介されたあとに見る情報の質が問われます。
紹介は保証ではありません。
あくまできっかけです。
そのきっかけを、安心して次につなげられるかどうか。
その役割を、ホームページが静かに担っています。
熊本でホームページが果たしている役割
熊本のホームページは、集客装置ではありません。
比較のための装置でもありません。
不安を増やさないための装置。
関係性を壊さないための装置。
次の紹介を生むための装置。
だからこそ、
派手じゃなくていい。
全国一じゃなくていい。
ただ、
誰かが安心して紹介できる状態かどうか。
そこが、すべてです。