天才と秀才と凡人。

「天才」

それは若かりし頃、誰もが一度は憧れるであろう響き。
僕も、そんな天才という響きに憧れてました。

小学生の頃、絵が書くのが好きで
毎日絵を書いていたんでですが
ある日、画家の方に絵を見せる機会がありまして、
見せに行きました。

「おーなかなか上手にかけてるねー」
と褒めてもらえて喜んでいると

見せた絵の裏側に友達の落書きが書いてあり
それをふいに見た画家の方が
「こっちの絵の方が上手にかけてるね」
とぼそっと言いました。

そのとき、子どもながらに才能の差を感じたのを覚えています。

 

 

天才とは?

端的にいうと
「0から1を生み出すような独創性」
「感覚的に答えが分かる」
という特徴があります。

同じタイミングでスポーツを始めてもあっという間に上手になる人
聞いたこともないようなアイデアがポンッと浮かぶ人
そんな人ですね。

クリエイティブ業界にいると、このタイプの人にたまに出会います。

 

秀才と凡人

世の中には天才の他に、秀才と凡人がいます。
秀才は「論理的思考」に長けており、頭の回転が早く勉強ができるタイプです。
コンサルタントやマーケターに多いですね。

そして世の中の9割くらいを占めるのが「凡人」です。
凡人は「共感性」という特徴を持っています。

空気を読んだり、相手の気持ちに寄り添ったりとコミュニケーションが上手です。
逆に天才や秀才タイプは共感性が低い人が多く、仕事はできるけど孤立するパターンに陥ることがあります。

 

 

 

割合と深度

この3つの要素はゼロイチで割り切るものではなく
人それぞれ割合があります。

例えば下記のように
天才度10%
秀才度40%
凡人度60%
この場合は、共感性があり論理的思考も苦手じゃないけど独創性は低い人
といった感じです。

さらに「深度」もあります。
上記の割合で天才度が10%だとしてももともとの数値が100の人と1000の人だとその深度が違います。
少年野球でホームランを打つことと
メジャーリーグでホームランを打つことの難易度が違うように

創造性、論理性、共感性もどこまで高い深度で持ち合わせているかが重要です。
ただ、その中でもより先天性が高いのが
「創造性」であり、
創造性が極端に高い人は論理性と共感性を向上させるのに苦労する傾向にあります。
それは、見えている世界が違うのでそれを「論理的に説明」するのが非常に難しくなります。
最初からバットを振ればボールに当たるなら、その理屈をわざわざ調べる必要がないからです。

また、共感性についてもその行為自体がストレスになります。
バットにボールが当たらない人に
「え、なんで振っても当たらないの?」
という気持ちを抑えて説明をしなければいけないからです。

天才タイプの人は、本来歩むべきプロセスを一気にショートカットしゴールにたどり着くので
そのプロセスの説明を求められるとストレスになります。

そして結果的に孤立することが多くなるのです。

秀才タイプの人は、論理的思考が得意なので
必要性を感じれば論理的に共感性を身に着けます。

コミュニケーションのプロセスを学び
タイプ別に方法を分析し身につけていきます。
秀才タイプで後天的に共感性を身に着けた人は僕の回りにもたくさんいます。

そのほとんどは共感性に「必要性」を感じて身につけていったように感じます。

 

 

天才に必要なのは凡人

さきほど、天才は孤立すると書きましたが
そんな天才にとって一番怖いのが凡人の存在です。

凡人は共感性をもった集団です。
つまり、悪いニュースにも良いニュースにも共感します。

天才の独創的なアイデアに対して
魔女狩りをすることが可能になります。

例えば、スティーブジョブス。
彼は誰もが認める天才タイプですが
エレベーターに一緒に乗った社員をその場で解雇するような
エピソードがあったりと、かなりファンキーな経営者だったみたいです。

結果、多数決で自分の会社から追い出されたこともあります。

天才=奇人
というわけではありませんが
理解することが難しく、風評に共感しやすい凡人に毛嫌いされることが多々あります。

しかし、そんな天才を救うのも凡人です。

凡人の中でもその深度が非常に高い人
超凡人みたいな人は共感性の塊であり
表面的な噂に左右されず本質的な部分を理解して共感します。

その性質ゆえ、秀才や天才に対しても向き合い理解し共感することができます。
また、天才の考え方やプロセスを咀嚼し翻訳することで大多数の人たちへ伝える役目を担っています。

成功する天才の隣には大体この超凡人タイプがいると言われています。

 

 

タイプに合わせた生き方を模索する

天才という響きは魅力的です。
しかし、それを支え広める凡人も同じくらい魅力的な生き方だと思います。

タイプは人それぞれで
天才、秀才、凡人の要素が綺麗に3割ずつみたいな人もいたりと
簡単に選別できるものでもありません。

もったいないのは
天才が凡人になろうとしたり
凡人が天才になろうとして無理をすることです。

今の時代「天才風」に見せることはそこまで難しくありません。
でも、それはメッキにすぎないので演じ続けるのは辛い人生になります。

天才についても、支える相棒と繋がりやすい時代になりました。

自らの特性にきちんと向き合い、
何を学ぶべきか?誰を助けるべきか?
考えることが大事だなぁと自戒の念をこめて終わります。

 

※参照 天才を殺す凡人
https://www.amazon.co.jp/dp/B07MG34ZDX/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

 

 

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